主に80~90年代の家庭用・アーケードゲームにかんする話題。遊んだゲームの感想や雑談などを。

【工作室 その7】 JAMMA対応・万能ステレオハーネス

CATEGORYアーケード
1. アーケード基板の所有歴の割に‥
私がアーケード基板を所有することになって、おそらく15年以上経ちます。しかし、それだけの年数の割に、肝心の中身、経験値はサッパリだったりします。特に基板やコントロールボックスの取り扱い、メンテナンス関係は弱いです。

取り扱いについて、例えば基板のステレオ化は割と初歩的なテーマでしょう。しかし、私がこれを出来るようになったのは、実はここ2年ほどの話なのです。読者の方には、「えっ、今までそんな事もできなかったの?」なんて笑われてしまうかもw

2. ステレオ化のハードルの高さ
私が最初に購入した基板は、コナミの「パロディウスだ(初代)」でした。当時は専門店でも5000円とお手頃だったので。それが今なら2万円はしますけど!ホントにシューティング系は値上がり率がスゴイですよ。

パロディウスを遊び始めてから間もなくして、「おかしいな?」と思ったことは、なぜか音声がモノラル出力なことでした。

そうなんです。アーケードのJAMMA(ハーネス)という共通規格は、モノラル出力が前提になっているのです。モノラルが標準で、もしメーカーが独自で開発したステレオ対応の基板があれば、それはユーザーが個別にやってくださいという話なのです。これは家庭用ハードに慣れていた私にとっては驚くべき話でした。スーパーファミコン等は標準でステレオ対応のケーブルが付いてるわけですから。

「パロディウスだ」のステレオ出力端子
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これが実際のステレオ端子なんですが、今まで見たこともない、謎の4ピンコネクタが。これを見て、対応するコネクタ・ケーブルは一体どこに売っているのだろうと。それ以前に、これの名称がわからないのでやりようがないわけですw

あっくんの基板の館 基板のステレオ化
http://www.ne.jp/asahi/cc-sakura/akkun/asobi/kiban10.html

このあたりは今もお世話になっている「あっくんの基板の館」を参考にしたこともありましたが、当時の予備知識が無い私には、まったく理解不能でした。あっくんさん曰く、そんなに難しくないらしいのですが、ピッチとかR+、-とか、何なんだそれはとw

雷神IIの説明書にもステレオ化について書かれているのですが、やっぱりわけがわかりません。

上図のスピーカ(+)に基板のスピーカーの左の(+)を(-)は配線しません
上図のスピーカ(-)に基板のスピーカーの右の(+)を(-)は配線しません


当時、この箇所を穴が空くほど読んだのですが、意味を全く理解できませんでした。

そんなわけで、基板のステレオ化はこの段階で見切りをつけて、そのままということだったのです。

3. ファイターズヒストリーダイナマイトのB,Cボタン問題の解決がきっかけ
以前に紹介した、ファイターズヒストリーダイナマイトのB,Cボタン問題。これは、みの虫クリップを使ってボタンの接続を繋ぎ変えるというものでした。

私はこの経験から間もなくして、もしかしたらステレオ化もいけるのではないかと考えるようになりました。コネクタを取り寄せるんじゃなしに、とにかくコードさえ繋がれば音は出るだろうと。

そこで、再び雷神IIの説明書を引っ張り出して、基板の館で学び直し。今は(この場合は2年ほど前の意味)十数年前より多少は経験値もアップしているので、書かれてある話の内容もそれなりに理解できます。

4. ゲーム少年(きっど)流 JAMMA対応・万能ステレオハーネス

これがウワサの「万能ステレオハーネス」だ!
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そんなわけで開発にこぎつけたのが、ゲーム少年(きっど)流「JAMMA対応・万能ステレオハーネス(万能ハーネス)」なのです。

これは、画像の右上にあるみの虫クリップを基板のステレオ端子に接続して音声を取る方式です。ちなみに左上にある黒いかたまりは、サービス・テストスイッチです。ジョイスティック用のマイクロスイッチを流用しています。

カードコネクタのSP+(黒)が音声左、SP-(緑)が音声右になります。
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ハーネスのSP+、-のコードを適当なところでカットして‥

FHD問題解決の功労者・みの虫クリップ
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みの虫クリップの付いたケーブル(延長ケーブル)。基板の出力端子に届くように、少し長めに作ります。

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先程カットした部分と延長ケーブルをはんだ付け。画像のように、接続面は熱収縮チューブで保護しています。これははんだ付けの前に通しておきます。なお、一般的に赤が「右」、黒・白が「左」ということで、延長ケーブルとクリップは、「緑→赤」、「黒→黒」という構成にしています。

モノラル再生時はこちらで
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先にモノラルについて。モノラル再生時は元の位置にクリップを噛ませます。56ピン側の銅線はバラけないようにはんだで固めています。ステレオ・モノラルの同時出力は基板の故障の可能性があるらしいのですが、この方式であればそれはありません。

画像はMV-1のステレオ出力です(右側は反転画像)
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ステレオ再生の場合は、こんな感じでクリップを噛ませます。MV-1は「4」が右(R+)、「1」が左(L+)なのでそのように。噛ませて少しズレることがあるので、このあたりはちょっとしたコツが必要です。ズレて隣の端子に接触しても音が出ないだけで、基板が壊れるというようなことは無いです。

ここで「真ん中の2本は?」というツッコミがあると思います。これはそのままにしておくのが正解です。

基板の館より一部抜粋
コントロールボックスで遊んでいる方も、特に何か改造する必要は無く、カード側の「SP」端子の「L」「R」に相当する端子に繋いであげればお終いです。例えばシグマ社製のコントロールボックスであれば、カードの「SP+」端子に基板のスピーカー「L」出力の+側、「SP-」端子にスピーカー「R」出力の+側を接続します。

??、残ったSP出力のLR「-」側の端子はどうするのって?
…答えは「何も接続しない」です。コントロールボックスのGNDライン「SP-」に相当するようになる事から、結線は不要になるのです。


雷神IIの説明書に書かれていたわけのわからない話も、実は内容としては同じことだったのです。それにしても雷神の説明書はわかりにくいです。「(+)を(-)は配線しません」ではなくて、例えば「(+)を配線して、(-)は配線しません」と表記すればいいのにw

本体・基板の設定を忘れずに
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画像ではヘッドホン出力からアンプ付きのスピーカーに繋いでいます。私の環境ではRGBから音が取れないので、これがいつもの方法です。

最後に本体側、もしくは基板側のモノラル・ステレオ機能を確認してからスイッチON。後は思う存分ステレオ再生をお楽しみください!ということになります。

ステレオケーブルについては、やはり基板側のコネクタの形状に合わせて、その都度部品を取り寄せて作るのがセオリーのようです。しかし、こちらの万能ハーネスは、基本的にコネクタの形状を問わないのが強みなのです。なにしろクリップで挟むだけですから。

ファイターズヒストリー(初代)のステレオ出力端子
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先のコナミ、SNKのコネクタは形状・ピンアサインは全く同じですが、例えばこちらの「ファイターズヒストリー(初代)」は違います。こちらのコネクタは2回りは大きいでしょうか。しかし、万能ハーネスを使えば別途コネクタを取り寄せる必要はありません。

5. 気になる「万能ハーネス」の音質は?
ここで、こんな粗末なクリップを挟んで、果たしてまともに音が出るのか?という疑いを持たれる方も多いと思います。

もちろん、ちゃんと音は出ます。

ですが、「音は出ます」では肝心の音質が悪そうなイメージなので、ここは「良い音が出る」と訂正しておきましょう。

2020年スーパーベースボール 1/2


以前に紹介した2020年スーパーベースボール。実はこれは、万能ハーネスを使用して録画したものです。というよりも、ブログで今まで紹介したアーケードゲームは全てこのハーネスを使っています。

動画を見ると明らかですが、ちゃんと良い音が出てますね。自画自賛ですよw

長年の課題を解決できたときの感動は格別です。そのせいか、未だに遊ぶ度にハーネスを作ったときのことを思い出します。
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